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2010/10/19(Tue)

しっぽ

樹脂コートテールコーンつくるよ!とか言ってからはや11カ月です。
流石に放置し過ぎな感じもするので週末に作ってみました。

20101019_1.jpg


前も書いたと思うけど、樹脂コートの利点はフィルムが追従しにくい曲率の大きな部分を綺麗に仕上げることができる点です。
…ミスしてもパテで修正可能だし。
重量やら強度などの性能面でも手軽さでもフィルムの方が上です。
見た目重視!と堂々言える人はスピナーやテールコーン、翼端フィンなどに使ってみては如何でしょうか。

…と言う事で、誰も得しないテールコーンの作り方を書いてみました。無駄に長いので注意。


話は変わりますが、エアロセプシーの記録挑戦機体のスピナーとテールコーンはCFRP製でしたね。
多分グライダーのポッドなんかと同様に雌型を使って作ってるはずなので、地味だけど結構手間が掛ってると思います。
あれに負けない出来のテールコーンに仕上げたいものです。




さて、樹脂コートというのだから、発泡材の芯に樹脂を塗りつければ良い訳です。

方法としてはシンプルに刷毛塗りなどが挙げられますが、塗膜が厚くなる上ムラが出来やすく綺麗に仕上げるのは困難です。
刷毛ムラくらいであればまだいいとして、ある程度のレベルで均一に塗る事でさえ簡単ではありません。
筆や刷毛でムラなく仕上げられるのは、相当変態レベルの高い職人芸の世界なのでお勧めできません。

では他の方法はと言えば、スプレーガンなどで噴き付けで行えば上記の問題は解決します。
しかし、塗膜を薄くすると芯材の凹凸を拾ってしまうため、表面に凹凸の多い発泡材を芯材に使う構造には不向きです。
発泡スチロール用プライマーの様に厚めに吹いて表面張力を利用して平滑にする方法もありますが、重くなるのであまりやりたくありません。
そもそも、後始末が面倒なので樹脂の類の噴き付けは正直勘弁して欲しいところです。

それではどうやって平滑かつ均一に樹脂を塗布するか…と考えた結果、厚みの均一な素材に樹脂を吸わせて、そのままコアに貼り付ければいいのでは、と。
平たく言うと、方法的にはコンポジットのハンドレイアップと一緒で、樹脂を薄手の強化材ごと貼り付けてしまおうという事。更に言うなら張り子とか木芯乾漆技法とかそんな類。
強化材(に相当する物)を積層する理由が、強度云々ではなく樹脂の均一な塗布を目的としているところが相違点。
細かく言うと色々違う気がしますが、面倒なので以下の説明ではFRPの用語を踏襲します。
強化しないのに強化材とかそういうところはスルーして下さい。


◆用意する物◆
・樹脂…ポリエチレン系の発泡材をコアにする場合はエポキシ樹脂で
・強化材…ティッシュ、マイクログラス
・芯材用発泡材…EPSフォーム、XPSフォーム、ろはせる、こあせる、でぃびにせる
・離型フィルム…PP素材なら何でも可。買い物袋とかクリアファイルとか。
・布団圧縮袋

・パテ
・紙ヤスリ
・掃除機

最低限、樹脂・強化材・コアの3つとパテとヤスリがあれば可能です。



<1>芯材の製作
発泡材で芯材を削りだします。

20101019_7.jpg


今回は部屋に落ちてたEPSフォーム(以下、発泡)ブロックを使用。多分発泡率30倍とか40倍辺り?
全長210mm、最大径70mmくらいで約10g前後だった気がする。内部を肉抜きして4.7g也。

XPSフォーム(以下、スタイロ)だと結構重量が嵩むので、個人的には発泡の方がお勧め。
スタイロを使う場合、発泡率の大きいスタイロは表面の凹凸に結構樹脂を取られて結構重量が嵩む気が。
真面目に検証してないので眉唾ですが、発泡率を下げて芯材を薄肉にして軽量化した方がお得かも知れません。

<追記>
EPSはものによっては真面目に真空引きすると内部の気泡から空気が流出して縮んだりします。
XPSだと独立気泡なので基本的には大丈夫だった気がします。

…うちの非力な掃除機だとMAXパワーで吸引しても何も起こりませんでしたが、ものによっては掃除機&布団圧縮袋でも収縮したりするかも知れないので程々に。


<2>強化材切り出し
強化材を切り出します。最近はCADデータから積層用に展開してくれるソフトもあるらしいのです。
当然そんな物は持っていないのでアナログな手法で。複雑な形状の場合でも、細切れマスキングテープをコアに貼り付けて展開する方法で案外いけます。

20101019_3.jpg
20101019_4.jpg
こんな感じ。

強化材はその辺にあるティッシュでいいと思います。と言うより、ティッシュがいいと思います。
他に適した素材としてマイクログラスがありますが、どちらも一長一短です。

ティッシュ
・強度は無いに等しい。
・10g/m^2前後と軽量。
・厚さ50μmくらいだと思う。厚手で扱いやすい。
・樹脂の吸収量多め。
・大きめのピンホールがある。

マイクログラス
・強度あり。無駄に強い。
・軽量なもので20g/m^2とやや重い。
・厚さ20μmから。薄いのは多少扱いにくい。
・樹脂の吸収量は少なめ。厚さ次第ではある。

重量参考:
オラカバ 公称:70g/m^2から90g/m^2 実測例:120g/m^2
オラライト 公称:36g/m^2 実測例:30g/m^2から60g/m^2
(但し樹脂コートの場合、樹脂重量が馬鹿にならないので、余程絞らない限りフィルム仕様の方が軽量です。)


最終的な重量は両者大差なし。単体ではティッシュの方が軽量ですが、樹脂量が多くなるのでそう変わりません。
ティッシュはちょっと…とか思うかもしれませんが、「強度が欲しい!」とか妙な理由がなければティッシュで十分です。

tailcone
昔々作ったこいつはティッシュ製。
作業場にティッシュが見当たらなかったので、恵んで貰ったポケットティッシュで出来ています。

ちなみに今回のテールコーンは、マイクログラスでの試作も兼ねてるので過剰強度なマイクログラス仕様。
マイクログラスは市販されているもので一番薄い部類に入ると思われる20μmのもの。20g/m^2くらい。

マイクログラスはもう少し厚手の方が扱いやすくなりますが、当然重量とのトレードオフとなります。
厚手になると必要な樹脂量も増えるため、案外馬鹿にならない程の重量増になったりするので気をつけましょう。



ティッシュは10g/m^2くらい。2枚1組になっているので1枚にして使います。
ティッシュで問題となるのは、割と大きなピンホールが散見される事で、そのまま使うと後から修正が必要になるので、ある程度の選別が必要になります。
個人的に調べた範囲では王子製紙のnepiaがピンホール数が少なく、割合優秀だった気がします。
但し、高級ティッシュの類は調査対象外だったため、もし「俺が調べてやる!」という奇特な方が居られましたら是非ともお願いしたいところです。…鼻セレブとか。


ティッシュの利点として、含浸できる樹脂量が多いため、割と表面を平滑にし易い点です。
FRPの表面に張るサーフェイスマット的な感じ?と言って伝わる人がいるのかどうか。
あと、強度メンバーではないと割り切ってしまえば、細切れにして貼り付ける事が出来るので積層がお手軽になります。

ちなみに、強化材としては他にもいくつか試してみました。
サーフェイスマットは一番薄いものでも結構厚みがありダメ。
アラミドクロスは薄手でもコシが強く扱いにくい印象。そもそも高いし。
和紙とかもいけるかと思いましたが、あまり適したのは発見できず。



<3>積層
…と言っても、基本一層なので積層と言っていいのか微妙なところです。

樹脂の含浸は、
①PPのクリアファイルなどに挟んで含浸させたあとでコアに貼り付ける方法
②強化材をコアに貼り付けながら樹脂を塗布していく方法
があります。

①は樹脂量の調整がし易く、表面を綺麗に仕上げるには有利ですが、コアに貼り付ける際に剥離が起こり易くなります。
②は今回の強化材の厚みであれば圧着しなくても十分コアと密着しますが、樹脂量の管理はやや困難。但し、樹脂を多めに塗布して後からヘラで均等にならす等の方法で一応対策は可能です。

強化材にカーボンクロスを使用して表面クリア仕上げにする、とかでなければ、後からいくらでも修正可能なので後者の方法で十分だと思います。
今回は②の方法でやっています。手が塞がっていたので写真はありません。


<4>離型フィルム貼り
フィルムを貼る目的は離型ではなく表面を平滑にする事です。
PPであれば買い物袋などの薄手のものでもいけますが、薄手だとコアの凹凸や布団圧縮袋の皺に影響を受けやすくなるためあまりお勧めはしません。
そもそも、皺のない買い物袋を手に入れるのは意外と困難なような。

20101019_5.jpg
写真下部に見えるのが離型フィルム代用品。

今回は都合がいいフィルムが無かったのでダイソーのクリアポケットを使ってみましたが、厚手なので追従性が悪くしっかり圧着する必要があり、複雑な曲面は難しそうです。
複雑な曲面や曲率の大きい部分はは綺麗に仕上げるのは難しいので、あとからパテで修正すると割り切って進めてしまうのもいいと思います。


フィルム貼り自体が面倒な場合や圧着が難しい場合は、積層しっぱなしで硬化後にパテとヤスリで仕上げるという割り切り方もありじゃないかなと。。
中途半端に圧着して樹脂に片寄りができたりしたものを修正するよりはよほど楽だと思います。
どの程度ヤスリをかけていいのか分かりづらい、という場合は樹脂に色をつけておけば分かりやすくなります。



<5>圧着
布団圧縮袋に放り込んで圧着します。

布団圧縮袋は袋自体がが固めで追従性に乏しいため、形状によってはバルブ部分だけ奪ってブチルテープで他の袋にくっつけるのもありかもしれません。
また、複雑な形状のものでも綿とかで包んで放り込んでやればそれなりに圧着可能な気がしますが、真面目に試したことが無いのでよく分かりません。

20101019_8.jpg

ちなみに今回は新品の布団圧縮袋が行方不明だったので、昔作った改造袋を使ったのですが、どうも隙間が出来ていて密閉しきれて無かったようでまともに圧着されずかなり酷い出来になってしまいました。
ひとつを面倒くさがると、結局その修正でさらに面倒な事になるのが世の常なので気をつけましょう。

20101019_9.jpg

滅多に見る事がないレベルの壮絶な出来なアレ。明らかに樹脂の偏りが見てとれます。
写真を晒すのも正直恥ずかしい出来ですが、作り直しは面倒&説明には都合がいいのでこのまま進めてみます。
こんなのでも修正すればそれなりに形にはなる…と思います。多分。



<6>放置
樹脂が硬化するまで放置します。

20101019_6.jpg


最近は夜結構冷えるので、タイムマシンに放り込みます。
タイムマシンは、高温にして樹脂の効果促進をしたり、硬化する最低温度を切らないように保温したりする素敵な箱の通称。
構造は単純に発泡スチロールの箱に熱湯を入れたペットボトルがはいってるだけ。ろーてく!

2リットルのペットボトル1本に熱湯をいれて放置しておけば、寝ている間くらいはそれなりに保温してくれます。
但し、調子に乗って沢山入れると、樹脂の発熱と相まってコアを溶かすことがあるので注意が必要です。



<7>パテ修正
気泡が入ったり圧着が失敗したり、樹脂量が適正では無かったり、ミスをするともれなくパテ修正が必要になります。
…むしろ、このパテ修正こそがメインかもしれません。今回の方法だと、平面的な形状以外で修正が全くいらない程綺麗に出来る事は稀なので。

今回のパテはエポキシ樹脂にフィラーとしてガラス系マイクロバルーンを混ぜたものです。
ガラス系マイクロバルーンはたまたま部屋にあったため使っただけで、重量的にはフェノール系の方が有利です。
状況に応じて食いつきを良くするために表面を荒らしたり、別なフィラーを混ぜるといいと思います。

ちなみに、マイクロバルーンは通販で重量表示をみてテキトーに買うと、一生かかっても使い切らないほど送られてくるので注意が必要です。


パテ用の樹脂はポリエステル樹脂でも大丈夫ですが、ピンホールなどから中のコアが侵される事があるので注意。
気になる人は濃いめのプラサフを噴いてから盛ればそれほど被害は出ないはずです。
市販のポリパテは基本的にお話にならないほど重量級なのであまり使用しない方が良いと思います。

パテ修正は面倒ですが地道にやればどうにかなるので根気強くやるのが吉。
ここを真面目にやるのといい加減に済ますのでは完成時の見た目に大きな差が出来るので、ある意味もっとも重要な行程です。
今回のように樹脂に偏りが出来ていても、強化材がコアから剥離していたり、ありえないレベルで気泡が入っていたりしない限り、強化材1層分の樹脂層はきちんとあるので、そこだけ残す感じでヤスリをかけていけばそれほどパテは必要ありません。
多分。

20101019_2.jpg
2度目のパテ盛り中の図。紫に見えるところが1度目のパテ盛り箇所。

ヤスリがけは320か400番あたりをメインに取り敢えず1000番くらいまで。
今回は派手に削る部分があったので150番くらいから始めています。

細かい番手で地道にヤスっていけばいつかは平滑になる、という人もいるかもしれませんが、作業効率が落ちるし修正困難な歪みの原因にもなるので推奨できません。
また、ヤスリの傷は意外と深いので、特に荒い番手を使う場合は力加減に注意が必要です。

ヤスリの技術もなかなか奥が深いのですが、今回のもの位だと技術もへったくれもありません。
基本に忠実に番手を徐々に落としていけば誰でも、パッと見ではわからない程度には平滑にできます。


修正が完了すると塗装。ですがまだ塗装してないのでまた今度。
今度がいつになるかは知りませんが。

by U
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